猛蔵の孤独のグルメ ~京都だ!!一人だ・・・・!!牛タンだ!!~
時間は7時を過ぎた程で、私は京都の四条通を歩いていた。
さて、何を食べようか。
研修も終わって同じ研修生が次々と帰る中、私は一人京都に残っていた。
観光をしたかったからだ。
せっかく京都に来たのだから寺の一つや二つは見ておきたかった。
同僚も誘ったが断られてしまった。
なので私はこうして一人寂しく京都の四条通をてくてくと歩いている。

重い荷をはホテルを置いて店を探す。
だが、いかんせんどこも高い。
ホテルに置いてあったレストランガイドを片手に探すが、近場の店は軒並み「予算:3000円から」と書いてある。
そんな店に一人で入りたくない。
そんなことを考えなているうちにどんどんと腹が減ってきた。
そうしているうちに一軒の店が目の前に飛び込んできた。
「特上牛タン定食 1180円」
大きな字でそう書いてある看板が店の前に立っていた。
その下にはもう少しリーズナブルな定食メニューが以下ずらずらと書かれていた。
牛タンか。
確か前日泊まったホテルの近くにも同じような焼肉屋がたくさんあったな。
京都名物なのか?
そんな事を思いながらメニューを眺めていると、店から店員が出てこう言った。
「うち、夜も定食やってますよ」
この一言でこの店に決めた。

早速メニューを眺めて注文を決める。
頼んだものは「九条ネギタン塩定食」と「でっかいビール」。
そうするとすぐにビールが出てきた。
予想以上にでかい。
高さは握りこぶし2つ半ほどあり、口の大きさは拳が簡単に入るほどだ。
先付けはついてこなかった。
定食メインだからなのか、店側の善意からなのかは分からない。
定食が来るまで暫くビールを楽しむことにした。

1/3ほど飲んで気付いたことがある。
すきっ腹にビールだけはきつい。
いつもは先付けで飲んでいるが、それが無いのは予想以上にきつい。
何かつまみが欲しい。
そう思って再びメニューに眼を通す。
そして私は店員を呼び、「じゃこおろし」を注文する。
その時あることに気が付いたのでそれを実行してみる。
「すみません、定食の漬物を先に持ってきてもらえますか?」
こうすることによってつまみが増えるし、余計な出費も増えずに済むのでまさに一石二鳥だ。
多少貧乏社会人のわびしさを感じつつ自分のファインプレーを褒め称えていると、店員がやって来て注文を運んできてくれた。

「お待たせしました~、九条ネギタン塩定食です」

定食も一緒に来ちゃった。

いや、酒飲んだ後に定食食べようと思ったのに。
ご飯冷めてしまうじゃないですか。
注文していた「じゃこおろし」をキャンセルして急遽、タン塩で酒を呑むことに決める。
定食はキャベツとネギタン塩、とろろ、麦ご飯、牛テールスープ、漬物という至って普通のタン塩定食。
先にタン塩でビールを飲み、締めに麦トロご飯を食べてスープで口を洗うという流れで定食を食べることにした。
なんという隙の無い計画。
早速タン塩でビールを飲むことにする。
タン塩でネギをつつみ一口。
うん、美味い。
ネギのピリッとした旨味とタン塩のコリコリとした食感が口の中に広がる。
東京で食べたタン塩定食となんら変わりないが美味いので気にしない。
そもそも牛タンって仙台が本場じゃないかとも思ったが気にしない。
メニューに「仙台」とか書いてあるがタン塩の前ではそんな事は気にならない。

タン塩でビールを飲んでいるとあることに気が付く。
冷めるのが早い。
身体が火照って気にならなかったが座っている場所は冷房直下。
仙台のタン塩と比べてここのタン塩は薄いので、冷めるのが余計早くなっている。
おまけにビールはまだ半分程度残っている。
でけぇよ、ビール。
このままだとビールを飲み終わる頃にはご飯が冷め切ってしまう。
温かいご飯にとろろをかけて丁度良くぬるくなった麦トロご飯をさらさらと食べる計画が潰れてしまうではないか。

私はまたまたプランを変更して、麦トロご飯に醤油を多めに垂らしてつまみに加えることにした。
チャーハンでビールを飲むのと同じ原理だ。
早速私はとろろに醤油を多めにたらしてご飯にかける。
そして一口。
その醤油が垂らされた麦トロご飯は、ご飯として食べるのに丁度いい塩加減になっていた。

私は思い違いをしていた。
とろろが茶色い色をしていたので、私は最初から味がついていると思っていた。
しかし、それは卵が入っていたからそんな風に見えていただけだった。
よって醤油を入れたことによっておいしい麦トロご飯が出来たのであった。

こうなったら最終手段を使うしかない。
私は「裏・三角食べ」を使うことにした。
通常の三角食べはご飯、おかず、汁物を順序良く食べていくことを指すが、裏三角食べはそのサイクルに酒を追加する、主に酒とご飯を一緒に食べる若者がする行為のことを指す。
私は自分の若さを信じて裏三角食べを実践することにした。
暫く食べてこう思う。
ビールに麦トロはねーよ。
せめておかずがもう少し多くてご飯、おかず、ビール、おかずのサイクルだったら良かったが、タン塩はもう半分もない。
私は箸安めにスープを一口飲んだ。
そこであることに気が付く。
まだスープが温かい。
味噌汁などと比べて牛テールスープは油分を含むので、表面の油でスープが冷めにくくなっていたのだ。
ここに光明を見出した私は残りのタン塩で一気にビールをかっ食らう。
タン塩の脂が絡んだキャベツも極上のツマミとなった。
そして漬物を齧りながら最後のビールを飲み干した。
残ったのは麦トロご飯とスープ。
私はスープをご飯の中に注いだ。
とろろでさらさらになったご飯が更にさらさらになり、温かみも取り戻した。
私はその極上のお茶漬けのようなスープぶっかけ麦トロご飯を一気にすすった。
ビールとタン塩で冷めた胃袋をご飯の温もりがやさしく包む。

もう一杯飲もうかと思ったが、私は言いようも無い満足感に包まれたのでその店を出ることにした。

時計を見るとまだ8時にもなっていなかった。
もう少しゆっくりと食べるべきだったと思いつつ、私はコンビニで酒を買ってホテルに戻った。
・覇者、ジョー・カディーンの使い方
1、まずは2枚用意する。
2、次に両手に一枚ずつ持ち、目に近づけて立体視をする。
3、以上。
(挨拶)

予想以上に面白いので是非試してください。

いやっほあああああああ!!
日記通算100本突破いいぇええええい!!

うん、だからなんだって話ですよね。

そういえば記念にコカトリスをダウンロードしましたけど、使い方がサッパリ分からない。

(´;ω;`)

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