クトゥルフ神話TRPGリプレイ 「屋根裏部屋の怪物」 その5
2012年4月22日 TCG全般宇宙CQCですよ!(挨拶)
なんにも関係ないけど、今日髪切った。
・前回のあらすじ!
ルパート先生が死んだ!
現在遺品を喫茶店で物色中。
http://redblue.diarynote.jp/201204220055401817/
めぐすけ「私~人の日記を読むのってどうかと思うの~」
オカピー「安心しろ、私は人の日記を朗読するのが趣味だ」
オカピーは日記を朗読した。
その日記は1881年6月から1882年3月まで書かれていたものだということが分かった。
その日記の大半は彼らが作ったオカルトサークル、「暗黒の兄弟」の活動について書かれていた。
メンバーはルパートを含めて6人、最年長だったマリオン・アレンという人物がリーダーを務めていたようだ。
マリオンはグループの活動に熱心だったようで、古い農家を買ってオカルトの実験場にしようと言ったのも彼の提案だった。
おまけに他の人とは違って、彼は本気で魔術を信じていた。
家を改装するときにも窓や扉に特別な防護印を刻んでいたし、怪しげな魔術書の類にも金を惜しまなかった。
日記の終わりに近いところで、マリオンがある品物を入手したことについて書かれていた。
それは小さな棺桶のような箱に入っていて、琥珀色をした黄色い大きな塊だった。
マリオンが言うにはその中には未知の生き物が封じ込められていて、その魂を解き放つと自分達を霊魂の世界に案内してくれるのだそうだ。
その儀式のやり方は「妖蛆の秘密」という本に書かれており、それも彼は既に入手していたのだと書かれていた。
そして次のページからはその時の儀式の様子が書かれており、その内容はとても筆舌しがたいものだった。
儀式はその日の深夜に行われることとなった。
彼らは暖炉を灯し、床に五芒星を書いてその中央に黄色い塊を置いた。
そして「イブン=グハジの粉」とマリオンが呼んでいた粉を暖炉に一つまみ投げ込んで、呪文を唱えた。
この呪文を唱えきれば、その塊に閉じ込められている霊を解放出来て彼らの霊魂の世界に導いてくれるのだ。
長い時間が経った。
彼らは不思議な高揚感に包まれながらも、呪文を唱えきった。
すると塊から一筋の煙が上がり、ぼやけて半透明な生物がその中から出てきた。
実験は成功した、彼らが歓喜に沸いた次の瞬間。
メンバーの一人の首が飛んだ。
不可視の生物に首をもぎ取られたのだ。
マリオンが大きな声を上げて「イブン=グハジの粉」を投げかけた。
その時だった、粉を被った不可視の生物はそのおぞましい姿を現した。
そいつはこの世の醜悪なもの全てに悪意と足して混ぜたような外見をしており、体中についている口でもぎ取った首を美味そうに食べていた。
殺される。
その場にいる全員がそう思った。
しかし、まだ希望はあった。
この床に書かれている五芒星を消せば怪物を追い払うことができるのではないかと、そう考えていた。
メンバーの一人が慌てて床の五芒星の一部を消すと、怪物はこの世のものとは思えない金切り声をあげて風の如く家から飛び出していった。
五芒星は奴を封じ込めておくための結界だったのだ。
マリオンが書いた防護印が効力を発揮していたようで、そいつはその晩その家に彼らを殺しにくるということはしなかった。
その数日後、彼らは彼の怪物を封印すべく家へと戻った。
マリオンが言うには件の呪文を逆に唱えて、同じ儀式を行えばあの化け物を追い返すことが出来るのだそうだ。
そして家の近くまで行くと、外から見えないはずの屋根裏部屋から視線を感じた。
あの化け物があの家に戻ってきていたのだ。
印のせいで部屋には入れず、消えかけの五芒星のせいで自由に行動できず、唯一の安息地である屋根裏部屋から封印している憎い奴らを食い殺してやろうと機を窺っているのだ。
彼らはその場から逃げ出した。
取り返しの付かないことをしてしまったと良心に潰されそうになりながらも、彼らにはもうどうすることも出来なかったのだ。
なんにも関係ないけど、今日髪切った。
・前回のあらすじ!
ルパート先生が死んだ!
現在遺品を喫茶店で物色中。
http://redblue.diarynote.jp/201204220055401817/
めぐすけ「私~人の日記を読むのってどうかと思うの~」
オカピー「安心しろ、私は人の日記を朗読するのが趣味だ」
オカピーは日記を朗読した。
その日記は1881年6月から1882年3月まで書かれていたものだということが分かった。
その日記の大半は彼らが作ったオカルトサークル、「暗黒の兄弟」の活動について書かれていた。
メンバーはルパートを含めて6人、最年長だったマリオン・アレンという人物がリーダーを務めていたようだ。
マリオンはグループの活動に熱心だったようで、古い農家を買ってオカルトの実験場にしようと言ったのも彼の提案だった。
おまけに他の人とは違って、彼は本気で魔術を信じていた。
家を改装するときにも窓や扉に特別な防護印を刻んでいたし、怪しげな魔術書の類にも金を惜しまなかった。
日記の終わりに近いところで、マリオンがある品物を入手したことについて書かれていた。
それは小さな棺桶のような箱に入っていて、琥珀色をした黄色い大きな塊だった。
マリオンが言うにはその中には未知の生き物が封じ込められていて、その魂を解き放つと自分達を霊魂の世界に案内してくれるのだそうだ。
その儀式のやり方は「妖蛆の秘密」という本に書かれており、それも彼は既に入手していたのだと書かれていた。
そして次のページからはその時の儀式の様子が書かれており、その内容はとても筆舌しがたいものだった。
儀式はその日の深夜に行われることとなった。
彼らは暖炉を灯し、床に五芒星を書いてその中央に黄色い塊を置いた。
そして「イブン=グハジの粉」とマリオンが呼んでいた粉を暖炉に一つまみ投げ込んで、呪文を唱えた。
この呪文を唱えきれば、その塊に閉じ込められている霊を解放出来て彼らの霊魂の世界に導いてくれるのだ。
長い時間が経った。
彼らは不思議な高揚感に包まれながらも、呪文を唱えきった。
すると塊から一筋の煙が上がり、ぼやけて半透明な生物がその中から出てきた。
実験は成功した、彼らが歓喜に沸いた次の瞬間。
メンバーの一人の首が飛んだ。
不可視の生物に首をもぎ取られたのだ。
マリオンが大きな声を上げて「イブン=グハジの粉」を投げかけた。
その時だった、粉を被った不可視の生物はそのおぞましい姿を現した。
そいつはこの世の醜悪なもの全てに悪意と足して混ぜたような外見をしており、体中についている口でもぎ取った首を美味そうに食べていた。
殺される。
その場にいる全員がそう思った。
しかし、まだ希望はあった。
この床に書かれている五芒星を消せば怪物を追い払うことができるのではないかと、そう考えていた。
メンバーの一人が慌てて床の五芒星の一部を消すと、怪物はこの世のものとは思えない金切り声をあげて風の如く家から飛び出していった。
五芒星は奴を封じ込めておくための結界だったのだ。
マリオンが書いた防護印が効力を発揮していたようで、そいつはその晩その家に彼らを殺しにくるということはしなかった。
その数日後、彼らは彼の怪物を封印すべく家へと戻った。
マリオンが言うには件の呪文を逆に唱えて、同じ儀式を行えばあの化け物を追い返すことが出来るのだそうだ。
そして家の近くまで行くと、外から見えないはずの屋根裏部屋から視線を感じた。
あの化け物があの家に戻ってきていたのだ。
印のせいで部屋には入れず、消えかけの五芒星のせいで自由に行動できず、唯一の安息地である屋根裏部屋から封印している憎い奴らを食い殺してやろうと機を窺っているのだ。
彼らはその場から逃げ出した。
取り返しの付かないことをしてしまったと良心に潰されそうになりながらも、彼らにはもうどうすることも出来なかったのだ。
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